アイドルネッサンスという「青春そのもの」 アイドルネッサンス 「前髪」
アーティスト名:アイドルネッサンス
曲名:前髪
いっちばん最初にブログに書く曲はこの曲にしよう!!と随分前から決めていました。
本当に本当に大好きな曲です。
アイドルネッサンスはソニーミュージックアーティスツ(SMA)が初めて手掛けたアイドルグループで、活動当初よりオリジナルは無く、「名曲ルネッサンス」の名の下、幅広い年代の楽曲をカバーする活動をしていました。このカバー楽曲のチョイスが本当に絶妙ですので、気になった方は是非、検索してみてください。spotifyやapple music等サブスクリプション系のサービスにもありますので是非。
そのアイドルネッサンスが初めてのオリジナル楽曲としてBaseBallBearのこいちゃんこと小出祐介氏作詞作曲の4曲入りEP「前髪がゆれる」を2017年8月にリリースしました。そして、その後2018年1月に「ブレイクスルーできなかった」ことを理由に2月24日に予定されていた対バンライブを単独ライブに変更し、ラストライブとして実施されることが発表され、グループは解散しました。
結果として唯一のオリジナル音源となった「前髪がゆれる」の4曲の最後に収録されていたのが、この「前髪」です。
決まらない前髪を また風が乱していく
いつまでも私たちきっと 決まることなんてないんだろう
という、最初のたった2行に青春の全てがつめこまれたような歌詞にまず息がつまりそうなほどの青春のにおいを感じます。
本当に青春そのものを生き、輝いていたその瞬間をものの見事に切り取った歌詞、曲、歌声、PV。全てが未完成で、ゆえに他では全く感じることのできない強烈な光を放っているんです。
この曲をファンの前で初めて披露したとき、この曲の歌いだしのパートを任された原田珠々華さんは、初めて重要なパートを任された重圧もあり、声が裏返ってしまいます。その後、ワンマンライブで、見事にリベンジを果たすのですが、この初披露の裏返った歌いだしが、本当にこの楽曲の未完成な青春そのもので、(本人はたいそう悔しいと思いますが…)決まらない前髪そのものでした。
とにかく、この曲はほぼイントロ無しで始まるスタートから、独特なちょっとだけ不穏さを感じさせるノイズのような音で終わるラストまで、完璧です。
解散は本当に本当に残念ですが、ある意味それによって「青春そのもの」であるアイドルネッサンスは、青春そのもののままに終わることができたのかもしれません。
この4曲入りEPは前髪以外の3曲もとてもとても素晴らしいので是非!!!