ヅレブロ  日々の徒然~音楽、映画、ドラマ、キャンプ~

アラフォー男子inHokkaido。徐々に記憶力が落ちてきたワタクシの備忘録的ブログ。もし、だれかのやくにたてばとてーもしあわせです。これから書きたいことを考えてタイトルを変えてみました!!

Maison book girl 「夢」

先日書いたばかりのMaison book girl(以下ブクガ)の「yume」ですが、本当に聞けば聞くほど非常に完成度が高く、聞き始めると最後まで通して聞きたくなる、まさに「アルバム」と呼ぶにふさわしい一枚だと思います。

 

で、その中で個人的に最も好きな一曲で、このアルバムを象徴する一曲であろう「夢」のPVが公開されたので、改めてブログを書いてみました。いや、本当に書いたばっかりなんですけどね…。

www.youtube.com

 

この「yume」というアルバムのタイトルトラックとも呼ぶべき「夢」(もう一曲、まさにタイトルそのままの「yume」という曲もありますが、こちらは短いインストです)。このPVの最後に書いてあるように、この曲は夢を見ている時の脳活動パターンをクラップの強弱に置き換えたという、本当に夢を音に切り替えたともいえる(のかどうかすら僕のような凡人にはよくわからない)一曲です。

 

以前の「レインコートと首の無い鳥」の際も科学と音楽、映像の融合のようなことにトライしていて、そのような方向から音楽にアプローチする人を今まで全く知らなかったので、かなり衝撃的でした。

 

でも、そんなこと一切気にしなくても、この曲は十分に魅力的です。

ノイズのような、心拍計が止まった音のような、無機質で、不安や無力感を感じる導入部から、夢に落ちる瞬間の感情を音にしたようなイントロ、非常に暖かさを感じながらもどこかそっけないメロディのAメロ。急激にドラマチックさを増すBメロ、ある種結論めいた言葉を届けながらもまた元へ戻っていくサビ。レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返すような。終始とてもとてもきれいなメロディでありながらもどこか現実味がなく、地に足がつかない。まさにこの「yume」というものを1曲に凝縮したような、わかったと思った瞬間に手の中から滑り落ちるような曲です。

 

漠然とはしていますが、PVも曲もかなりこのアルバムではわかりやすいものだと思います。これを聞いて興味をもったら、ぜひぜひアルバムを一曲目から聞いて頂きたい…。

 

先日シブヤノオトに出てましたが、そのパフォーマンスもとても魅力的でした。

あまり歌っている姿を見たことがなかった(youtubeにアップされているsolitude hotelは見たことありますが、あれはその世界観がとても強いので、テレビ的演出ではっきりうたっている姿が見られるのがとても新鮮でした)ので、みなさん歌がとっても上手でビックリしました。

 

この映像もyoutubeにあるとおもうので、ぜひにー。

 

とにかく、とりあえずこのPVを一度見て頂きたい!!!

わかりやすくブクガの魅力がつまった一曲だと思います。

 

あらためて、「夢」というのはさまざまな形やとらえ方があるもので、この曲、アルバムの中に出てくる夢の情景は「白昼夢」だったり、「夢という実験の被験者」だったり、サナトリウム的な空間だったり、するものばかりで、そこには明確な希望や救いがあるのかどうかは僕には全くわかりません。でも、その光景の何とも言えないはかなさや美しさは、全てが絶望ではないように思うのです。わかりやすい「希望」という絶対的でありながら、どこにあるかわからないものよりも、その消え入りそうな世界に描かれた「何か」を希望と呼ぶことにこそ、絶望ではない何か、が見えることもあるように思います。

 

だから、彼女らの、サクライ氏の音楽は、ただただ、不安や絶望をあおるものでは決してなく、そこからこそ見える景色を何と呼ぶかはその人次第だと思うのです。