ヅレブロ  日々の徒然~音楽、映画、ドラマ、キャンプ~

アラフォー男子inHokkaido。徐々に記憶力が落ちてきたワタクシの備忘録的ブログ。もし、だれかのやくにたてばとてーもしあわせです。これから書きたいことを考えてタイトルを変えてみました!!

集団行動 「ザ・クレーター」

ふと確認すると、集団行動の配信限定シングル「ザ・クレーター」が30日水曜日より配信されておりました。

 

 

集団行動は元相対性理論のベース真部さん(現在はギター)とドラムの西浦さんが2017年に新たに立ち上げたバンドで、ヴォーカルはミスiD2016ファイナリストの齋藤里菜さんを迎え活動をしており、更にベースにミッチーさんが昨年加入しています。

 

元々の母体である相対性理論は、この二人とヴォーカルやくしまるえつこさん、ギターに永井聖一さんの4人組…だと思うのですが、2012年に上記の真部西浦両名が脱退した際に「相対性理論は複数のメンバーのプロジェクトであり、固定メンバーでは元々無い」「クレジットは真部氏になっていても実際はみんなでつくってた」等、よくわからない話になり、元々メンバー固定してないんだから脱退なのか何なのか、みたいな気持ちに(僕が)なり、何だ、みんながマベマベ持ち上げるから「そんなことないのにー、みんなで作ってたモン!」みたいなことになったのか?という気持ちに(僕が)なったりしました。

実際この二人が抜けた後の相対性理論は様々に言われたりもしていたんですが、個人的には、僕は真部さんが当初手がけたタルトタタン等を聞く限りでは、「相対性理論に残った二人の方が好きやでー」と思ってました(世間一般の評価を”ネットで”見る限りでは常に真部氏の方が評価は高いように僕は感じてました)。

ただ、どちらの作品を見ても、詞に関しては相対性理論の持っていた、独特の言葉遊びのような、人をなめくさったような、でも、妙にふにゃふにゃした中に鋭いナイフが隠れているような、ある種才能のカタマリのような詞はどちらの作品にもあまり感じませんでした。失礼な言い方ですが、相対性理論登場後多々現れた理論フォロワーの一組のようにホンモノであるはずの彼らが感じられたんです。

 

そして、満を持したのかどうかはわかりませんが、真部氏の本丸と言うべき「集団行動」が登場してきたワケです。

実験音楽的な風合いを強めた相対性理論に対し、真部氏が立ち上げた集団行動は当初より非常にポップでした。ただ、齋藤さんのヴォーカルがいかにも拙いような印象で、それはそれで魅力なんですが、真部西浦サウンドとのバランスが、あまり良く感じず、1stの「集団行動」は僕はそんなに何度も聞きこむほどではなかったです。

 

それが、2nd「充分未来」で一気に全ての要素がグッとかみ合い、独特な世界観もどこか空回りしている印象だったのが、「集団行動の音・映像」が見えてくるようになり、音も凄く聞きやすくなっているのに中毒性も増している、形こそ違えど「昔の相対性理論」に近い印象に。

特に、齋藤さんのヴォーカルが凄く表情豊かになって、それに伴い楽曲がとても色鮮やかに広がっていったように感じました。

 

そして、「ティーチャー?」「クライム・サスペンス」と配信シングルのリリースを続け、この度、「ザ・クレーター」をリリース。でもって、この後4月3日にニューアルバム「SUPER MUSIC」が控えております!すげぇタイトルだな!!!すげぇな!!!

 

で、この「ザ・クレーター」です。

www.youtube.com

 

僕の中ではこの1曲はかなりの決定打です。

やっぱり真部氏すげぇな!!理論も好きだけど凄く好きだ集団行動!!!という感じ。

 

あいも変わらず良くわからない歌詞ですが、要は

 

おっきい隕石で 途方に暮れた(クレーター)

 

という曲です。部長になろうが社長になろうが、賢くなろうが、彼氏ができようが、隕石落ちちゃったら関係なーい。

という歌詞。

 

だと思うのですが・・・・・・・

 

じゃあ、隕石って何??何のモチーフ???

と考え出すと、急激に深い気がする。実際は全く深くないのかもしれないけど、そう考え出した段階で完全に負けゴワス。

 

また、途方に暮れた暮れた言ってたのが、最終的に彼氏やら大人になるやらを「関係ない」と歌った後

 

おっきい隕石降ってきて 明日が急に変わっていく

 

という歌詞に繋がる。

どうせ隕石落ちるからどうにもならんよー、ではなく、

何らかの(自らが招いた??)出来事をきっかけとした、取り返しのつかない変化を歌っているように感じる。

 

そして、最後は

 

あの時ちゃんと 話せなくって ごめんね

 

というぐっと身近な、でも隕石のように衝撃的な一言で終わるのでございます。

(いや、それで終わりではなく、その後めっちゃおっきい隕石降ってきたを連呼して最後に途方に暮れるのですがね…)

 

そして、改めて最初から詞を見ると、序盤のどうでもよいような言葉遊びのような歌詞も、全て「相手の気持ちや様々な変化に、ひたすらに自分が無自覚で鈍感で、何の気なく過ごしていただけだった」というストーリーに見えてくるのです。それは恋かもしれないし、世界かもしれない。でも、ひたすらに僕らは無自覚で自分勝手すぎるのではないか、なんて考えたり。

 

すごい曲ですわクレーターさん。

そして真部さん。

個人的にはこの曲で、元相対性理論という看板は全く必要が無くなったように思います。どこかしら今までちらついて見えたその陰がこの曲には一切感じない。それは、先ほども書いたヴォーカルの齋藤さんの成長もとても大きいように感じます。凄く堂々としているし、飄々ともしている。一気に彼女ならではの世界観を確立したような印象。とても魅力的なヴォーカリストだと思います。

 

これは、アルバムは本当にきっとスーパーミュージックなんでしょうね。とてもとても楽しみです。

 

 

ザ・クレーター

ザ・クレーター