GEZAN 「Silence Will Speak」
最近このアルバムばかりをきいておりました。
リリースされたタイミングでも、Twitter等で、非常に絶賛されていて、Gotch氏らも「こいつはイカしてますぜ」と仰っていたので、「じゃあ聞いてみますぜ、サブスクサンキュッ!!」とワタクシめも聞いてみたのですが…
「・・・絶叫」
と思い挫折。
ワタクシ、絶叫系はあまり通っておらず(とはいえ凛として時雨が大好きですがね)、ハードな音は高校あたりでヴィジュアル系(そこか)をガッツリ聞いておりますので、好きなのですが、そこにスクリームが入ると「おっと、ひ弱なボクチャンが近づいてはいけないゾーンだわね」と引いてしまうのです。
そんなこんなで、リリースから時は流れ…、
先日アップした「踊ってばかりの国」のライブ映像が、GEZAN主催のイベントのものだったようで、下津さんが「ゲザンありがとう」「ゲザンあいしてる」「ゲザン最高」と連呼しており(一部誇張あり)、ゲザンか…、あのゲザンか…、と思ったのです。
しかし、本当に踊ってばかりの国のゴーストと言う曲が素晴らしすぎる程に素晴らしく、であれば、ゲザンも間違いなく素晴らしいに違いない!と再挑戦させて頂きました!!
スクリームの
その先へ…
たどり着いたよ。たどり着いた。
最高だよ。スクリームのその先はよ・・・
しかもこのアルバム、本当にスクリームのその先があるんですよ。絶叫バッチバチは前半アタマ3曲で、「懐かしい未来」を境に、名曲DNAは非常にメロディアスでポップでありながら、印象的なフレーズが随所に顔を出す名曲。
その後も本当に良い。
で、更に言いますと、アタマ3曲の絶叫3曲がとても素晴らしいのですよ。ハイ矛盾!!
でも、本当に。
実際しっかり聞くと、とにかく演奏が格好良い(特にドラム!!!)し、曲の中にギターやベースのフレーズで凄く印象的なメロディアスなパートがある。
そして、詞がすごく、すごく誠実。嘘がない感じがする。なんでかわかんないけど、「何も言うな、ワシにはわかる」という職人のような説得力がある。
メッセージがはっきりと入ってくるし、感覚的にとてもフィットする感じがする。ネット記事でボーカルのマヒトゥザピーポーさんのインタビューを見ましたが、かなりぶっ飛んだ印象のある方ですが、政治の解釈等、「なんか(文章化できないけど)わかる」「なんか(文章化できないけど)説得力がある」。この人からこの歌詞が生まれるのだなぁ、という印象。何とも魅力的な方です。
詞が明確にアタマに飛び込んでくる感覚があって、体にそのままにしみ込んでくる。
とにかく好きです。詞。
特に個人的なお気に入りは
「イメージが希望をデザインする(懐かしい未来)」
「クソな真実ならエレキでかき消そう そのためにファズがある このひずみこそが愛だよ(DNA)」
(※詞がネットに無いのでサブスク民であるワタクシの聞き取りゆえ、細かい表記の違いはご容赦ください…)
というあたりです。
とても繊細でロマンチックでありながら、しっかりと今の時代に足を付けて前を見定めている感じがする。
メロディは、和な感じもあり、後半部分はBAZRAの初期作(ひょうろくだまとか)にも近い印象がありました。
音がとっても気持ちが良くって、かつしっかりとその声を、メッセージを届けられる、今の時代に是非そばに置いておきたいバンドの超傑作な一枚です。