原田珠々華 「プレイリスト」
元アイドルネッサンスで、解散後シンガーソングライターとしてデビューした原田珠々華さんの配信第三弾曲にして、今月リリースのデビューミニアルバム「はじめての青」のリード曲「プレイリスト」が配信を開始しました。
彼女は、アイルネ時代から、ギターでの弾き語りカヴァー動画をアップしていて、しっかり、しっかりとスキルを身に着けて、グループ解散後、タワーレコード初の所属アーティストとして活動を開始しました。シンガーソングライターでありながら、衣装があったり、アイドルとシンガーソングライターの中間のような立ち位置での活動は、ありそうでなかった感じもします。当初の衣装が剣道着のような要塞のような服で、キツめのメイクだったので、どうなってしまう…!!!と思ったのですが、あっという間にナチュラル路線になり一安心しました!!
作詞作曲はご本人で、今までの「Fifteen」「Moon Light」もとても素晴らしかったですが、今作「プレイリスト」は群を抜いて名曲だと思います。
元々ライブでは披露していた曲で、最新曲というわけではないので、満を持してアルバムリード曲としてのリリースなのではないかと。
アイドルや俳優さん(が歌を出す場合)等でご本人作詞作曲というのは、当然曲を作るプロではないので、それゆえの面白さは勿論あるのですが、メロディがのっぺりとしていたり、単純にクオリティとして高くはない場合が多いかと思います。が、彼女の作る曲はとてもメロディがくっきりしていて、シンガーソングライターというよりも、職業作曲家のような、品質・品位を感じます。加えて、彼女はまだ16歳である故、ざっくり言ってしまうと「青春」真っ只中です。それゆえのアンバランスさや不安定さ、過剰さがメロディにも歌詞にも歌声にもホトバシリに迸っていて、(ご本人は大変でしょうが…)アーティストとしては、本当に「今」しか絶対に作れないマスターピースを生み出し続けているように思います。
それにしても16歳かぁ…(遠い目)。彼女はアイルネとしての活動歴があるので、シンガーソングライターでデビュー!と言っても「なるほど!」と思っていましたが、考えてみれば崎山蒼志くんと歳変わんない(ていうか、より若い)じゃないですか!!!凄ぇな!!!
で、この「プレイリスト」です。
作曲のクオリティは本当に高いと思うのですが、加えて詞です。本当に詞が良い。
全くわからなくって 流行にはのりたくなくて
響かなかったあの曲も まるで僕のことを歌ってる
君の宇宙広くって
知らないことばかりだけど
その星を繋げていけたらな
のところが特に大好きです。
明確に恋愛の曲で、ひたすらに恋を歌っていのですが、これこそ「そこ」に居る人しか書けないし、「そこ」にいながらにしてこの詩を書けるのは本当に才能だと思います。
そして、歌声が一段と良いです。前作と比べても、何があったんだ!?ってくらい覚醒した感がある。
歌の歌詞と声の距離感が全くない。その歌詞のどまんなかから声が聞こえてくる。
ひたって歌っているわけでも、他者のストーリーとしてストーリーテラーとして歌っているわけでもなく、ただただ、自分から湧き出る声・詞として歌っているまっすぐに揺れた声が素晴らしいです。
あと、バックバンドも素晴らしくて、楽曲に深く携わってらっしゃる山本幹宗さん(ギター&プログラミング)に加え、ベースにフレンズのえみそん、ドラムに元andymoriの岡山健二さんという、非常に素敵な面子!!ナチュラルにも、ちょっとシャレオツなカジュアルな感じにも、きれいに美しく鳴らしていくことのできる方々ですよね。
なんせ16歳。今後どのように変化を遂げて、どのような音を聞かせてくれるのかがとても楽しみです。まずはミニアルバム!!!めっちゃ期待!!!