ヅレブロ  日々の徒然~音楽、映画、ドラマ、キャンプ~

アラフォー男子inHokkaido。徐々に記憶力が落ちてきたワタクシの備忘録的ブログ。もし、だれかのやくにたてばとてーもしあわせです。これから書きたいことを考えてタイトルを変えてみました!!

Ride 「This is Not A Safe Place」

ライド再結成後2枚目のアルバム。

 

これは本当に個人的な音楽的趣味やタイミングの問題だと思うのだけど、僕の中でアンディ・ベル=ライド=シューゲイザーでは、あんまりない。僕が洋楽を最も聞いたのは大学生の時で、その時アンディベルはハリケーン#1というロックバンドを組んで活動していて、ライドは既に解散していた。でもって、僕はこのハリケーン#1が好きだった。ていうか、アンディベルの書く曲が好きだった。ただ、世間的にはアンディはやっぱりライドだし、もしかしたらオアシスのベーシストかもしれない。しかも、ハリケーンのボーカルがオラオラな感じもあり、どこかしらオアシスの二番煎じ感があったと思う。そんな中、アンディベルがオアシスに加入したのは、オアシスファンでもあった僕は単純に嬉しかったけど、アンディはギタリストではなくベーシストとしての加入だった。それを聞いて、何かくやしさがあったのを覚えている。


とにかく、僕は後から追う形でライドを聞いたこともあり、そんなにものすごくハマっていたわけではなかったけど、アンディの書くちょっと甘すぎるメロディはとても好きだった。


数多のバンドが再結成し、正直残念なアルバムを出したり、ツアー活動をするだけだったりする。それならいっそ「金や!金やで!!!」と言って再結成するもはや伝説の意味がかわってしまったようなライ○ンさんの某バンドとかの方が潔い気がする。


そんなこともあり、音楽ファンにとって再結成とは、「嬉しい」が半分、「残念」若しくは「寂しい」だったり「悔しい」だったりが半分 であるものだろう。もちろん現役バリッバリで帰ってきたエルレガーデン(彼らは休止だけど)のような、単純に「アルバムだそうがださなかろうがめっちゃ嬉しい」例もある。この基準だと僕は「ナンバーガール」は正直まだわからない(基本邦楽好きなので、たとえが邦楽であることをお許し下さいませ)。


で、ライドは戻ってきた。


再結成アルバムから2年ほどでさらにアルバムを出すという例はあまり無いと思う。ていうか、再結成後は、やたら活動のペースが遅かったりすることの方が多いし、最悪過去のセルフカバーみたいなこともある。今の自分たちをさらけ出しまくってガッツリアルバムを出してくれるユニコーンみたいなバンドもいるけども。しかも、海外のアーティストは基本リリースペースが遅い。そんな中2年ってとんでもないペースだ。そしてこれが凄い。凄い良い。


まず1曲目の「R.I.D.E」というインストがなんかアガる。僕みたいな邦楽好きアイドル好きな人間からしてみるとこれは完全に出囃子だ。「よっしゃライドー!!!!」とコールをかましたくなる。むしろ、ライド!(!までがグループ名)というアイドルグループを結成し、これで入場したい。そして、この曲はとってもライドっぽい。トリップ感がガッツリ強いマイブラとは違う、ライドならではのどこか「軽い」感じ!これこれ、これっすよ!!


そこから先は本当に名曲のオンパレード。なんたって曲が本当に良い。アンディのセンスは全く枯れてない!!


サウンドは、ライドらしさをしっかり持ちつつも、バラエティに富んでいる…けども、大きく逸脱はしていないと思う。なんというか、品がある節操のなさ。そういうところも、僕にとってはイメージを裏切らない。すごく「らしい」。適度にギターがうなりつつも、しっかりとまとまりがある。エレクトロ(ニューウェイヴ?)やら、ポストロックやら言われているけど、基本ライドが鳴らすロックだ。


とにかく、ベテランが手癖で過去の積み上げたものからチョイチョイ何かを取り出して「ハイ作りました!」というアルバムでは全くない。といっても、なにこれ!若手!!ここにきてまたこんなフレッシュなアルバムが作れちゃうの!!??という感じでもない。変に時代性を意識したわけではなく、しっかりと彼らの中に血肉化された音、まっすぐに今聞いている音が、さりげなくこの音に反映されているんじゃないだろうか。邦楽で言えば、アジカンのそれに近い。彼らは今の音楽をものすごく聴いているけれども、それをそのまま出すのではなく、アジカンというフォーマットの中にしっかりと落とし込んでいる。


そもそも、ベテランだ若手だというのは比較論でしかないし、その作品を純然と評価したものではない。彼らは、彼らにしか作ることのできない傑作を、再結成後2枚目のアルバムで作り上げた、という「だけ」だ。凄い。凄すぎる。こんなことできるバンドは世界中探してもいないと思う。音楽への愛とアイディアがあふれた傑作がこのアルバムだ。

 

 

THIS IS NOT A SAFE PLACE

THIS IS NOT A SAFE PLACE

 

 

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