吉幾三 「TSUGARU」
どうです皆さん。今話題のこの曲、聞いたでしょうかね。
確かに、狙いすぎな感じもするし、僕もYouTubeのタイムラインに数日前からあがってはいたんだけど、見てなかった。
でも、ちょっと時間があった(僕に)。
カー用品店で待ち時間90分(僕が)。暇だ。ヒマ。
そんな時にYouTubeでフジロックを見ていた僕に魔が差した。
見た。
良い。良いよこれ。良い。
吉幾三氏がこのジャンルの方には珍しく、作詞作曲をしているのは知っていた。実際、この曲のメロディというか、雰囲気はあの代表曲「俺ら東京さ行ぐだ」に似ている。
が、
この曲の説明を見て、僕は吉氏。いや、吉様をなめていたことを知る。
作詞作曲編曲 吉幾三。
編曲!?!?!?編曲もできるの吉様!?!?!
ホームページに飛ぶと、僕も大好きな音楽ライター、ベンジーにボコボコにされたことでお馴染みの兵庫さんのレビューが載っていて、それを読んで更に衝撃!!
彼は作詞作曲編曲、さらにはプロデュースまで手がけるめっちゃクリエイティブなガイだった・・・。
しかも、しかもだ。これが一番衝撃だった。先ほども書いた「俺等東京さ行ぐだ」が、日本語ラップの先駆けみたいなことを、本気冗談半分な感じで言われていたのは知っていた。僕もDA.YO.NEが最初とかより、その方が味わいがあってええやんね。なんて思っていた・・・・・が、何とこれ、吉様は、ラップミュージックをあの時代に既に知っていて、その上でこの曲を作ったのだと・・・!!!!マジか。マジなのか。凄い、凄すぎるぜ吉様・・・。皆様知ってらっしゃいましたの???ワタクシまっっっったく知りませんでした。
そして、この吉様のインタビュー。
イカすな吉様。
この力作が世に出たことでちょっとばかりはしゃいでらっしゃる感じがたまらない。
いや、そこではなくてですな。
これ凄くないすか?
個人的すげぇなポイントは・・・「横文字がスムーズ」!!!!
例えば「ドローン」とか「PV」とか口にするときに、このクラスの方だと、どうしても普段使い慣れないが故に、「言ったった!!オレ、今ワカモノな言葉言ったった!!」的な感じがあったり(今だとタピオカ、若しくは「タピる」という言葉使用時に顕著)、イントネーションがちょっと違ったりしませんかね。しますよね。まぁ僕も実際、今ワカモノに何がはやってんのかなんて知りやしませんがね。とにかく、このコメント映像の吉様のヨコモジ全般超スムーズ!!!!!
最高っす!
で、MV。
むりくり若いクリエイターに合わせたり乗せられたりした感じが全くない。
ヨーメーン!的な感じも無理がない。ファッションもむりくりジャラジャラギラギラしてないし、すべてが絶妙。
でもって、吉様が手掛けたトラックも本当に良い。なんていうか、これもMVと同じで、無理に今に寄せておらず、おそらくは吉様のブラックミュージックをはじめとした音楽への愛情で、今「ラップする」ときにのせるべきトラックをしっかりとわかっている感じがする。派手なサビや、むりに持ち上げる感じがないのも凄く良い。淡々と津軽を津軽弁で表現するラップ。「~東京さ行ぐだ」を見事に引き継ぐフロウ。
で、これは話題になるのだろうか(なってるの?テレビほとんど見ないし、よくわからないのよねごめんね)???
狙いすぎたものと思われるのかもしれないし、僕には何ともわからないが、個人的にはソコソコな感じで、知る人ぞ知る名曲として、数年後にDJの間で愛用されてほしい。
でも、津軽の魅力を伝えたい吉様の気持ちからすると是非大ブレイクして頂きたいとも思うのであります。