ヅレブロ  日々の徒然~音楽、映画、ドラマ、キャンプ~

アラフォー男子inHokkaido。徐々に記憶力が落ちてきたワタクシの備忘録的ブログ。もし、だれかのやくにたてばとてーもしあわせです。これから書きたいことを考えてタイトルを変えてみました!!

第70回 紅白歌合戦

今年も見ましたよ、紅白!!

 

色々と言われましたが、今年も「歌」については、本当に素晴らしい場面がいっぱいあったと思います。特になんといってもやはり氷川きよしさんですよね。本当に目が輝いていた。レコード大賞での発言も含め、今彼は自分で作り出した本当のピークポイントを迎えているんだろうと思います。とてもとても素敵でした。

 

トリのMisiaと嵐はどちらも素晴らしかったです。Misiaの歌が素晴らしいのは今更言うまでもないですが、明確に多様性を打ち出した虹色の演出は、今だからこそできる最高の表現であったと思いました。嵐も「Turning Up」はとっても良かった。見事なJ-POPのアップデートを果たしていると思います。あと、改めて嵐のユニゾンって本当に良いです。あの声の重なり合いは彼らにしか出せない。

 

嵐に関しては、米津玄師との2020コラボワーク「カイト」もあって、これは相当に期待していましたが、それをしっかりと超えてくる曲でした。当然オリンピックを意識した歌詞だろうと思いますが、そこに「父は言った「逃げていい」と」という歌詞は鮮烈でした。他には有り体ともいえる詞に見える箇所もありますが、米津さんは、「絆」等ではなく、「人」「自分」と徹底的に向き合った、より人としての本質を描いている。これは、漠然と応援歌として聞くこともできますが、この曲と本気で向き合うと、自分と対峙することを求められると思います。流石です。

 

KingGnuは格好良かったっすね!最高でした。完全に正面突破の真っ向勝負。白の照明が印象的なシンプルな演出も良かったです。

 

竹内まりやさんも良い歌声でしたー。セットも含め、完璧でした。演奏なし(見えない?)だったので、「カモン!ヤマタツ!!」の願いは空しく響きました…。

三浦大知さんも良かったし、改めて個々で見ると今年も見せ場は多かったですね。ただ、見終わった後は、正直「今年はイマイチだったな…」と思っておりました。

 

その原因は演出だったと思います。正直疑問が残る点が多かった。

 

まず、演歌を若い世代でも楽しませようとしているのはわかるんですけど、演出パターンがマンネリなのと、楽曲、アーティストへのリスペクトがあまりにも足りないように感じました。特に五木さんの演出はちょっと無いんじゃないかと。武田真治サックスは良いですけど(僕大好きです彼のサックス)、ナイナイ岡村は(本人が悪いとかじゃなく)ノイズでしかないし、チコちゃんのドラムもやりすぎに感じました。

 

また、総合司会がウッチャンゆえ、ライフを軸にした演出も、あまりにもワンパターンというか既視感しかなかったですし(これもウッチャンが悪いわけではない筈)、司会陣も見たことがある方々だったことも含め、新しい演出が全くなかった。個人的には乃木坂のウッチャンも蛇足に感じました(最後の白石さんの表情は面白かったですけど)。

 

あと、賛否あるのは当然でしょうが、僕はAI美空ひばりはナシでした。まず、そもそもAIというかCGってこんなもんですかね??僕にはドリームキャスト(昔のセガのゲーム機)のシェンムーくらいにしか見えませんでした…。少なくとも命は宿っていない。でも、あくまでもCGであろうということで、意図的なのかな?という気もしました。声もボカロ的なフィルターがかかった人造的なものに聞こえましたし、あの秋元先生のいかにもな歌詞も受け付けなかった。故人にアレを歌わせるのは、親族がアリでもダメだと思います。

 

ただ、紅白戦ってんだろうな、と思った面もありました。よりいっそう今回は赤と白の戦いが形骸化していたように思えたんですが、あれは意図的だったと思うんです。赤と白、男性と女性にわけることのナンセンスさ、前時代性を理解しながらも、いかにして多様性を反映させるか。紅白無くせばいいじゃないか、とは言っても旧態依然とした一部制作サイドや長年の視聴者を考慮するとそうそう変えられない。そういう葛藤が反映されてたんじゃないか、と勝手に思って見ていました。

 

あと、今年はオリンピックづくしになるんだろうと思ってはいたんですが、フタを開けてみるとそれ以上にラグビーづくしでビックリしました。ラグビーは僕もめっちゃ見てましたし興奮しましたが、その後のメディアのかかわり方が、バラエティ的な下世話なものばかりで、正直萎えたというか、お腹いっぱいな感じがあり、紅白もその枠から全くもって出ていないと思いました。

 

オリンピックについても、個人的にはスポーツと音楽は結果的にミュージシャンからの発信やリスナーの結びつきでつながるものであり、こんなにも早くからメディアが加担して(音楽番組で)盛り上げるものではないと思っているんですが(東京でのオリンピックの良し悪しはここで書くものでもないので書きませんが)、今回の紅白は基本的には過去の名曲集であり、2020に加担するものですらなかった、という印象です。そして、今年(2020年)の紅白は、間違いなくオリンピックづくしになるでしょう(というか、中東がかなりキナ臭くなってきた今となっては、それを願ってすらいますが)が、それが一体どのようなものなのか。おそらくオリンピックで発信されるであろう日本の音楽、芸術などなどなどがいかなるものなのか。

そしてより重要なのがオリンピック後でしょう。オリンピック後日本のメディアは、音楽は、(ていうか国家は、かもしれないですけど)どうなるのか。それが色濃く反映されるであろう紅白はいかなるものになるのか。約1年後の紅白がどうなるかここまでわからない年もないでしょうから、一先ず今年が良い一年になることを願って、勝手に総括としたいと思います!!!!

 

今年も宜しくお願いします!!!