ヅレブロ  日々の徒然~音楽、映画、ドラマ、キャンプ~

アラフォー男子inHokkaido。徐々に記憶力が落ちてきたワタクシの備忘録的ブログ。もし、だれかのやくにたてばとてーもしあわせです。これから書きたいことを考えてタイトルを変えてみました!!

LONGMAN 「Replay」

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日本人はいつまでも成長しないで、自分は思春期の中にいると思っている。

 

的な文章を最近見た。「天気の子」に対する評だったと思うのだけど。

 

確かに僕は、あの映画を見て、主人公の二人に入れ込みまくってみて、誇張でも何でもなく映画館で嗚咽するほど泣いた。御年42歳。後厄なり。

 

まぁ、いわゆるところの「モラトリアム」というくくりであろうか。

 

で、そんな論調で知った。そうか、日本人って結構そんな感じか。僕だけ、とは思わないけど、俺はちょいとキモいアラフォーだなぁ、きっと、でもしゃあないよな。と思っていた。でも皆そうとなるとそれはマズイ。それではきっと国家が成立しない。

 

確かに、様々なメディアコンテンツを考えても明らかに日本は幼く、閉じている。あと、成長してない。おんなじ物をおんなじく愛でている。おそらく映画が顕著で、きっとヘタしたら、ロッキーとT2で止まってんじゃねぇか、という気すらする。言いすぎか。言いすぎだな。すまぬすまぬ。

 

で、音楽もおそらくそうだ。結局海外の流行に対する刷新がされない。

 

だから、きっと日本からはBTSは今のところ生まれない。CHAIは生まれてもBLACKPINKは生まれない。ということは、やはり実体としてメインストリームには届いていない。それは、ONE OK ROCK等もそうだろう。もちろんCHAIは最高だけど、そもそも日本でだって大ブレイクはしていない。

 

その日本のシーンというものの象徴的な最たる例が、俗にいうロキノン系であり、ギターポップ、あと、ライトな意味合いでの「パンク」だろうと思う。その青さこそが、モラトリアムであり、日本のガラパゴス的側面なんだろう。

 

そして、僕はその青さがすこぶる大好きだ。そこから離れたくない。

 

でも、皆がそれではダメだ。経済が成り立たない。ので、皆は早くこの村から出て行ってほしい。僕は残るから。頼む。ダメか。

 

で、この曲だ。

 

もうこれ、ど真ん中だ。

 

ゆるキャン△という、ドラマの主題歌で、たまたまamazonのプライムビデオを見てたら出てきた。丁度「ひとりキャンプで食って寝る」を遅ればせながら見ていた僕としては、一人キャンプ妄想にハマっていた(これも本当にアレだけどな!)ところで、「あら、こんなところにまたキャンプ!」とボンヤリ見ていて、僕世代のお父さんたちが皆そう思う(はず)ように、あらまぁ、まいんちゃん、大きくなって…。と思っていたら、この主題歌にガッツーンと打ち抜かれた。

 

 

ひたすらにわかりやすい決別の歌だ。

 

僕は大学を卒業して就職する自分を思い浮かべて、グッときた。

 

でも、本当にそれが自分なのかわからん。もしそうだとしたら、なんせ20年も前の話だ。この妄想をこの現代の曲に重ねるのは考えてみたら相当におこがましい。

 

そして、人は都合よく歌詞を解釈する。

 

この歌は、ただただ「あのころは良かった」ソングではない。

 

いつまでも擦り切れず残った

あの頃の夢だけが今も一人

明日へと向かって歩いてく

 

という歌詞が繰り返されるように、

過去と決別しながらもその夢だけは今も共に歩いている歌だ。

たぶん。

夢だけ一人歩いて行ってしまった…というある種絶望的に切ない歌では無い筈だ。

しかし、絶望的なのは自分の歌詞の理解力だ。申し訳ない!!

 

話を戻すと、この歌詞があるにも関わらず、僕の脳裏に残るのは完全にこの2行

 

Good-bye もう戻らない日々よ

Good-bye どうか幸せでいて

 

とても青く美しい伸びやかなVo.頼木さんの歌声で歌われるこのサビ。

 

サビなんだから、ここがキーで合ってるのかもしれないけど、とにかく、僕にとってはもうここが全て。この歌詞こそこの歌くらいに思う。これぞ解釈だ。勝手だ。

 

もう、たまらなく青い。理屈じゃない。それだけでセピアに思い出が輝きだすんだよ…。

 

この青さこそ、J-POPだし、その真骨頂だ。最高だ。ガラパゴスがなんだ。最高だよ。

 

でも、だ。やっぱりいいじゃないか、と思う。

 

別に僕は音楽評論家でもないし、世界基準を気にして音楽を聞く必要もない。

ただ、ただ、この音楽の世界で思い出に浸って、明日元気に歩いて行けるなら最高じゃないか。

 

確実にこの曲にしか救うことができない感情が僕の中のどこかにある程度の量あって、それをこの曲を聞くことで、ぐっと持ち上げてくれる。これが音楽の素晴らしさだ。間違いない。

 

ありがとう、LONGMAN。ありがとう僕の青春の日々よ。

 

 

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Replay

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内田万里 「Pom-pi-Dou」

元ふくろうずの内田さんの3月リリースのソロアルバムからの先行配信3曲。

 

ふくろうず解散後もマイペースながらしっかりとソロとしての活動を続けてきた(らしい(北海道にいる僕にはちょっとの情報しか無かったス))が、楽曲は通常の物流や配信、定額ストリーミング等では扱っていなかったので、僕は聞いていなかった。昨日、ふと自分のapplemusicのプレイリストを眺めていたら、昔作ったふくろうずのプレイリストが出てきて、久しぶりに聞き直したらとてもとても良くって、それで「もしかして内田さん配信してないかなぁー」と思って調べたらこれが出てきた。運命だね!ウ・ン・メ・イ!!

で、3月3日リリースのアルバム「PEE-ka-BOO」からの先行曲。これは、ソロで最初に出したアルバムの曲なんだろう。だっておんなじ曲名のあるもの。間違いない。

今作(アルバム)はナカコーやキセルの辻村氏、沼澤さんらが参加しているとのことだけど、これは以前出ているアルバムの音源なんだろうか。凄く丁寧に、内田さんらしさを描きつつも、ふくろうずとは明らかに違う。やっぱり当たり前だけどこれはソロ作だ。元ふくろうずの卓丸さんがライブや、このアルバムにも参加していても、あの音とは違う・・・と思う(自信不足がち)。芸能人格付けチェック的な不安はあるが、ここは「違う!」と断定していきたい。

 

改めてapplemusicで聞いたふくろうずは、とてもバンドだった。こんなにバンドなバンドだったっけ??という気がしたけど、1個1個の楽器が凄く主張してる。

そもそもふくろうずは内田さん率いる・・・的なイメージが強いバンドだったと思うけど、ギタ・ベース・ドラムが、1個1個バチコーン!!と音をぶつけまくってくる。良い意味でメジャー的なまとまりがなくって、とっちらかってる。それを内田さんの歌・歌詞が乗ることで、ふくろうずとしか呼べない音になっている。

 

考えてみれば、ドラムの高城さんがやめた後、サポートドラムを入れず、リズムマシーンを使ったのに打ち込み的なサウンドに移行することも無く(そもそも内田さんはキーボードなのだし、それだって可能性としては全然アリだと思うけど)、「ふくろうず」たる音にこだわってきたバンドだ。メンバーも歌詞もとても不器用だし、不格好だけど、とてもこのバンドで、この音であることには真面目で誠実な人たちだったのだろう。

 

内田さんの歌詞はメンバーの個性同様とても不器用だ。彼女の少女漫画趣味を反映した詞世界なのだとは思うけど、そこにある・居るのは間違いなく内田さん自身だろうし、彼女はいつもブログでウンコばっか書いてて、ウンコウンコ言っていたけど(イメージが肥大化している可能性があります)、きっと本質はそこではなく(そりゃそうだ)、彼女の詞は、ただひたすらに少女・乙女的なものではなく、どうにもそこにはぬぐえないエゴやカルマ・業が垣間見えていたと思う。

 

それが、ソロになった今、もっともっと広がっているかというと、そうではないような気が、この3曲からはする。それがふくろうずというバンドのマジックゆえだったのか、意図的にまだソロでは見せていないのか、僕がわかってないのか(詞がちゃんとはわかってないし…)わからないけども。個人的には、もっともっと、勝手で、わがままで、むき出しの音楽が聴きたい。

 

はたして、アルバムにはどんな曲があるんだろう。てか、配信する…よね??

先行公開してんだもんね???

 

というわけで、僕にはまだこのアルバムがどんなものになるのかわかんないけど、本当に最高のメロディが書けて、唯一無二な詞がかけて、素晴らしい声の持ち主だと思うので、改めて聞けたことがとても嬉しい。ずっと、ずーっと聞かせてほしいドス。

 

あ、あと、余談だが、ふくろうずが出てきたとき、「女性版スピッツ」と言われてるのを何度か見たのだけど、いまいちそれが当時はよくわからなかった。あぁ、曲めっちゃいいもな!!くらいに思っていた。でも、確かに、この、表に描かれている世界の陰に覗く「生き物としての血、や生・死」がある感じ、それがべったりと貼りついて離れない感じは、正にスピッツそのもののようにも感じた。

いぎなり東北産 「BUBBLE POPPIN」

 

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なんだよ、この最高な曲・・・。どうして誰も僕に教えてくれなかった。

 

知っていれば、去年の夏、僕はこの曲に恋してこの曲ばかりを聴いて、夏をアゲでアゲなアゲ夏を過ごしていただろうに・・・。

 

しかし、安心してほしい(何を)。だって、この曲。サブスク解禁していない。ていうか、「いぎなり東北産」自体全くサブスク解禁していない。さらにていうか、サブスクどころかitunes等配信すらしていない。故、キ・ケ・ナ・イ!!!!何だよルージュマジックか馬鹿野郎!!!チー!!!!。

 

いや、もちろんyouでtubeれば聞けるんだけどもさ。それじゃイヤなんだよ。容量くうしさ・・・、他の曲だって聴きたいしさ・・・。

 

で、ちょっと調べてみたら、勿論メジャーデビューしていないのは知ってたのだけど、東北産さんのCDは基本、会場限定なんですな。アマゾンですら流通して無くて、法外な値段のを売っている。ので、貼りませんのでゾンアマ。そんなアーティストに得の無いものはね!!

のでね!お願いだよ。配信してくれよ。メジャーデビューするしないは今の時代そんなに大きなことではないと思うけど、音源はサブスクか、せめて配信してほしい。だってさ、本当にひどい値段になってるし。

 

で、それはそれ。曲は曲。MVはMV。

 

結論!最高です!!

最高の曲、最高のMV、最高のグループ。他に何がいる??っていう曲。

 

いぎなり東北産は、ご存じの方も多いでしょうが、ももクロちゃんエビ中ちゃんを筆頭とした、スターダストのアイドル集団、スターダストプラネット所属の東北メンバーグループ。スタダのグループ大好きな僕としては、名前は知ってたのだけど、上記の音源未公開も理由だし、正直スタダ所属グループもいっぱいいすぎて聞ききれないというのもあって、ちゃんと聞いたことはなかった。

 

で、ワタクシこの度、スタダ勢揃いのイベントの映像をyoutubeで見て、ちょっと興味を持ったので、グループ名で検索したら、どうやらこの曲しかMVらしきものが無かったので、見てみたが最後。マジ毎日みています。最高。本当に書くコメントそれだけで良いくらい最高だ。

 

とにかく、まず曲が良い。夏のアゲ感が半端ない。前に夏のアイドルソング特集を書かせて貰ったのだけど、そこで夏ソングの「せつなさ」最高と書いたが、この曲は正直切なさは大して無い。でも、そのアゲアゲ感こそが、青春だし、ひとときの輝きと思うと、この切なさ無しのアゲソングこそ、一番切ない気もする。

 

この曲を提供した「パンダライオン」という方々を全く存じ上げなかったが、東北産と同じく宮城を拠点としたグループだそう。そして元Hi-FICAMPのメンバーが中心とのこと。もっともっとメジャー感のある音楽をやっていた人たちの印象があるので、更にメンバーの「ONIDAIKO」の方々の力もあるのかもしれないが、適度なキャッチーさとアクの強さがとても良い。

 

そして、MV。これがまた最高。ただただ楽しいけど、「終わり」の映像から始まることで、どこか楽しさだけではない感情が残るのもよいし、何たってただただ、振り付けと歌が良い。振り付けはきっと様々なオマージュで出来上がってるのだろうと思うのだけど、サビの工藤静香的なフリは激しくキャッチーだし、最後のデューク的なものも唐突で良い。サビが歌ってないのも潔くて好き(ももクロちゃんのころからこの辺はとてもスタダは割り切っていると思う)。

 

あと、これは曲ではなくグループについてだけど、9人グループというのがとても迫力があってよい。ただ整ったフォーメーションをこなすのではなく、個を重視したリズム感のあるダンスが、ちょっとリリスクとかのヒップホップアイドルグループにちょいと寄った感じもして凄く楽しい。

 

要は、とにかく、ぜひぜひ見て頂きたい!

 

そして、今年こそこの曲を聞いて夏をアツく駆け抜けたい(ワタクシ42歳既婚、子3人(超かわいい)ですがね)!!!ので!!!是非にサブスク配信を!!!!

 

それにしても、知らない名曲がアイドル界隈は溢れてるんだろうと思う。サブスクやyoutubeの時代ゆえ、いくらだって掘り進められるし発見できるけど、その指針がみえづらい(雑誌等で知りづらい)のも現代的。

でも、こういう最高な曲を知ると、本当に「楽しい!音楽サイコー!!」と思う。

sard underground 「ZARD tribute」「少しづつ 少しづつ」

ワタクシ現在、42歳。

 

音楽を聴くのが好きになったのは中学生の頃で、最初にはまったのはTMネットワーク槇原敬之だった(嗚呼、マッキー・・・)。

 

そして、高校生になった頃は思いっきりビーイングにハマっていた。ちょうどその頃「やっぱ洋楽ってかっこいいじゃーん」とか思ってボンジョビとマライアに手を出したけど、まるでピンとこず。結局洋楽をちゃんと聴くようになるのは大学に入ってオアシスやブラーを聞いてからだった。結局その音楽趣味が今でもベースにあると思うし、それはそれで良いと思うの。趣味ですのでね!!!

 

で、中でもWANDSZARDはシングルも買いそろえるほど大好きだった。特にZARDのアルバム「揺れる想い」は、学校祭準備中に、授業が終わった後の掃除時間15分くらいの間に自転車をかっ飛ばして発売日に駅前のCDショップまで買いに行ったこと、その日が暑い一日だったことまで覚えている。人の記憶ってなんでこんなにムラがあるのか。他に覚えるべきことは山のようにあるだろうにね!

 

とにかく聞きまくった。この「揺れる想い」と、次作「OH MY LOVE」はレコードならマジですりきれんじゃないかってくらい聞いた。まさに青春の思い出だ。

 

で、だ。前にもこのブログで書かせて頂いたが、現在時は2020年。サブスクリプション(定額ストリーミング)全盛期。ビーイング系アーティストは一部の例外を除いて、サブスクを解禁していない。僕は正直、20代中頃くらい、それこそビーイングの勢いが衰えたころに、世の流れそのままにフェードアウトしてしまったので、今現在は、そこまで熱心なリスナーでは無いと思うけど、今でも聞きたいと思う。めっちゃ思う。REVやT-BOLAN(今日ダイゴのアー写がそのまんまT-BOLANジャケ写の森友さんでびっくりしました)、マニッシュやFIELD OF VIEWなど、買うには至らないが聞きたい人がいっぱい居る。是非サブスク解禁を検討してほしいところだが、おそらくビーイングさんにその気はない。

 

今回書かせて貰った、この「sard underground」というグループはアルバムタイトルからもわかるように、ZARDの楽曲をカバーすることを前提として活動しているバンドだ。みんな若くてかわいいし、普通にアイドルやガールズバンドで考えてもとても花のあるメンバーだと思う。

 

そもそもビーイング系アーティストは、90年代当初から既に、時代とはある程度乖離していた印象がある。必ずサビの歌詞がタイトルになる楽曲群は、とてもキャッチーでドラマチックでありながら、リズムを放棄したようなところがあって、そこが好き嫌いを分けていたし、それこそ洋楽好きな人たちは、馬鹿にしてるというか、敵のように扱っていた(と思う)。でも、そこが僕にとっては魅力的だったし、実際に一つのシーンを形成していた。

 

で、話を戻すと、sard undergroundのメンバーは、そのある種の「ビーイングの定義」をもしっかりとトリビュートしている。服装、雰囲気。特に坂井泉水さんの歌詞メモから生まれたという初のオリジナル曲「少しづつ 少しづつ」は曲名も「もう少し あと少し」を想起するし、ジャケットもZARDのデビュー曲「goodbye my loneliness」にとても似ている(別のシングルでもとても似たのがあったと思うのだけど、検索しても出てこず…)。そして、個々メンバーの服装も坂井さんのイメージを踏襲しているように見える。でも、そこのワクには収まりきらないところだってあると思うし、今の時代、Twitterやらインスタやら様々にあるわけで、そこでは当時のビーイングの「実在しないんじゃないか」的な感じは全くなく、しっかりと今生きている彼女達が見える(そもそもTwitter等を禁止してないのだから、わかったうえで、それも含めて、なんだろうし)。そして、このトリビュートアルバムは、つい先日サブスク解禁!!(で、聞いた、というかそれをきっかけに彼女達を知りました!!)。

だからこそ、是非是非ビーイングと時代をつなぐ存在になって貰いたいし、ぜひにこの勢いでZARDもサブスクを解禁してほしい。でも、無いよねきっと。さっきも「その気はない」と書かせてもらったけど、このタイミングでZARDの過去シングルをマキシサイズにして再リリースしているので。そしてしかも、しっかりとチャートに入っているので。そう考えるとビーイングがやろうとしていることも狭いエリアでは合っているのかもしれない。でも、色んな機会損失をしているような気が僕はする。確かにZARDはライブはもうできないのだから、サブスク収入ではアレなのかもしれないけど、でもそれでも解禁してほしい!!

 

で、今度こそ話をこのアルバムに戻す!

 

このトリビュートアルバムという名の世にも珍しいデビューアルバムは、とても不思議なアルバムだ。ド素人の僕でも、「あれ?」という感じがする。

 

まず、ボーカルの声の取り方なのか、凄く曲によって声が違う。いろんな表現というわけではなくて、とてもばらついて聞こえる。あと、リズムを打ち込み主導にしているからなのか、ある種、本家ZARDよりも古く聞こえる。というか、いっそう時代から離れて聞こえる。確かに時代は打ち込みのリズムがシーンの中心なのだろうけど、その音とは全く違う。そこに寄せようともきっとしていない。更に、キーボードの音の選び方も凄く独特。びっくりするくらいご家庭のキーボードみたいな音の曲もあるし、え?それ???っていうフレーズも結構いっぱいある。失礼な言い方とは思うけど、学際バンドのカバーみたいな感じがする曲もある。

でも、何度も聞きたくなる。

それはZARDの曲をそもそも好きだ、というのももちろんあるけど、それ以上に、このアルバムにしかない魅力があふれているからだ。

 

ボーカル神野さんは、坂井さんの声とはもちろん違うけれども、独特な揺らぎがとっても魅力的なボーカリストだし、声の取っ散らかりも、きっと成長速度の速さゆえ、なんじゃないかと思う(それをそのままに入れるのも斬新だけども)。正直演奏は発展途上な感じがするけど、そもそも破綻が無い、整いすぎているビーイング楽曲を崩す形になってて、そこも楽しい。

この後も、様々なトリビュートと、オリジナル曲を組み合わせていくのだろうし、是非続いていってほしい。そして、個人的には作詞がメンバーで、盤石のビーイング作曲陣の曲が聞きたい。批判もあるかもしれないけど、彼女たちの道のりは彼女達が決めて進んでいった方が絶対に面白いはず。

 

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(このシングル曲は現段階ではサブスク未解禁です)

 

 

 

ZARD tribute

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maison book girl 「海と宇宙の子供たち」

僭越ながら、勝手に昨年ベストに選ばせて貰った1枚。

というわけで、当然ながらめっちゃ聞いている。聞きまくっている。

 

うん、良い。聞きやすい。

 

もちろん、必殺の変拍子曲「悲しみの子供たち」のような曲もある。

あ、お恥ずかしながらワタクシ変拍子変拍子言っているがイマイチわかっていない。ようはウン分のハン拍子がゴン分のヴァン拍子に変わる、曲の中でテンポやら展開がガンガン変わるってことなんだろうけど、じゃあヒャダイン氏の曲は変拍子なのかといえば、きっと拍子は変わってないんだろう。わかるようなわからないようなだ。

 

まぁ、わかるようなわからないようなだ、とかアホみたいに言って放置するから理解に至らない。そんな僕でもかけるぜブログ。ありがとうブログ。

 

とにかく、この「悲しみの子供たち」は変拍子曲だ。確かにこれはわかりやすい、気がする。

 

でも、とにかく聞きやすい曲が多い。ポップだし、ドラマチックだ。そもそもmaison book girl(以下ブクガ)はドラマチックなんだけど、今作は一段とわかりやすいし、歌謡曲的ですらある。

 

完成度に関しては、前作「yume」は超絶グレート最高峰に完成されていたし、ブクガという世界観をとてもはっきりと、ぶれない形でプレゼンテーションするすんばらしい一枚だったと思う。それを超えているかと言われると、「超えていない」。というよりも「そこじゃない」。前作が本の家の少女たちが体験する「異世界、病室、サナトリウム」の1枚だったとすると、今作は夜が明け、新たな登場人物(人物?)が増え・・・そして、フィールドが「すぐ、そこ」になった印象がとても強い。

 

最初に書いたように、今作は「聞きやすい」。だから、僕も仕事に行くとき帰るとき、寝るときなど、様々な場面で聞いている。そここそが今作のヤバさだ。異世界ではなく、夢・白昼夢ですらない。完全な「今」の目に見える全てをこのアルバムは浸食してくる。ハッキングしてるのかもしれない。夢という余白を与えてくれない。この現実こそが、疑うべき対象のような気がしてくる。

 

エグい、エグいぜブクガ。

 

でも、amazon primeで配信されていたドキュメンタリーを見ると、彼女たちは普通の女の子だし、サクライケンタ氏は、ただの君ラジのあずあず好きのヲタだ(すみません、ドキュメンタリーにはその要素はありません)。楽曲も死海文書を解読して作っているわけではない。ただ、そのカジュアルな感じにこそ、さらなるヤバさを感じる。ここまでくると勝手に感じているような気がしてくるが、感じる。

 

改めてこのアルバムを聞くと、個人的にはエンドロールでかかってそうな曲がとても多い。アルバムなら、最終曲に入ってそうな曲ばかり、と言ってもよい(もちろん全部じゃないけど)。でも、終わらせてくれない。切なさ・寂しさ・少しの暖かさ、みたいなものの後に何か変な余韻がある。ひっかかる。これが異世界への扉か。

 

繰り返すが、考えすぎのカタマリのような気もする。でも考える。聞く。

 

うん、良いアルバムだ。最高だ。でも、やっぱりここが…、何か違和感が…、

 

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・・・。えー、というわけで僕は泥沼みたいな聞き方をしてますが、本当にポップで聞きやすいし、サウンドはめっちゃ格好良い、ブクガ入門編としてこれ以上すばらしいものはないと思うので、老若男女、フンニャラボーイからウンニャラガールまで、是非聞いていただきたいアルバムどす。

 

 

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香取慎吾 「20200101」

楽しい。とても楽しいアルバム。

 

先行曲もとても良かったので、期待して聞いた1枚だったのだけど、しっかりとその期待を上回る…というよりも、その期待値の幅をグッと広げてくれるアルバムだった。

 

ただ、突拍子の無い楽曲があるわけではなく、非常に表情豊かな、香取慎吾という人物がいろんな形で声をかけてくれたり、楽しそうな姿を見せてくれる、もの凄くステキなアルバム。

 

この、TeddyLoid&たなか(ex.ぼくのりりっくのぼうよみ)に始まって、氣志團・スチャダラ・クレバのベテラン勢や、yahyel等の尖ったセレクトも!!そしてBiSHでシメという見事なコラボレーション。キムタクのアルバムの「素敵な同志」という感じのセレクト(これもとても誠実で素敵)とはまた一線を画していると思う。やっぱり、慎吾ちゃんの方がスマップ寄りな感じもするけど、でも違う。このアルバムは、当然だけどよりパーソナルだ。香取慎吾という人物が持っている多様な魅力にスポットライトを当てている。だから、とっても彩豊かだけど、あくまでも一人の人の魅力にフォーカスしたアルバムだと思う。だから、ヤンチャな感じがしつつも大人っぽいし、落ち着いてもいる。それが今の年齢の彼が放つ魅力であり、そこを全く外さない楽曲群だ。

 

だから、全く失投が無い。しっかりと平均点以上を全曲がとってくる。これは決して「無難」ということではなく、明確に狙いを定めた冷静さと、玉手箱からバンバン物を適当に取り出してはしゃぐような子供っぽいヤンチャさがきちんと同期している、狙いと偶然の見事なバランスゆえ生まれた、見事にコントロールされた傑作だ。「Trap」の時も書かせて貰ったけど、やっぱりこれは、スマップ時代のソロとしての彼ではなく、完全に一人のアーティストとしての香取慎吾のアルバムなのだ。当たり前だけど、アルバムを聞いて改めて実感した。これだけ魅力的なアルバムであるということは、イコール彼がとても魅力的な人物であることを示しているんだと思う。

 

それぞれの曲も、しっかり「今」の音を鳴らしつつも、ただ最先端の音の借り物になっていない。要は、ちゃんと「J-POP」している。このバランスも本当に絶妙だ。

 

何度も繰り返しになるけど、とにかくこのアルバムは楽しそうだ。だから、聞く側もとても素直に楽しめる。20200101という、単に発売日をタイトルにしたのだろうけど、2020という、どうあがいてもシンボリックになってしまう年を、しっかりと理解したうえで、「ニワニワワイワイ」と、なんとも賑やかで楽しげに読んでしまう。何ともキュートな魅力に、この作品は(彼自身も!)溢れている。

 

20200101 (初回限定・観るBANG!)(特典なし)

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ASIAN KUNG-FU GENERATION 「解放区」 Live 2019「ホームタウン」 (YouTube)

目下アジカンの最新シングル。

の、ライブ映像。

 

シングルで聞いた時は、良いとは思ったし、今のアジカンが詰まってるし、最後の「カイホー!!」はグッとくる。ただ、その「カイホー!!!!」がちょっと予定調和というか、極めて勝手ながら、「ワタクシおいそれとは解放なぞされませんぞ!」と、ちょっと意地になる自分が居た。何故か。恐らく、その前のラップというよりも語り口調なところ(スポークンワードとか言うんですのん?)と、そのカイホー!!と、その後の「笑い出せ 走り出せ 踊り出せ 歌い出せ」の流れがちょっとロマンチックというか、おセンチというか、要は「ちょい、くさくね??」と思ったからだと思う。そして、今歌詞を検索して知った。あれ「カイホー!」じゃなくて「解放区!」なのね。そりゃそうだ、曲名だものな。失礼しました。そしてその後「フリーダム」なのか。We areかNew worldのどっちかと思ってた(これ、改めてきいたら、全く聞こえなかった…思い込みってね…これも失礼しました)。

それが、このライブ映像を見て完全にやられた。

 

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最高だ。泣ける。マジ泣ける。

これ、MCまで入ってるので、いっそうある種「クサい」。が、そこが最高だ。

ロマンのカタマリみたいな曲とMCで、曲に身を任せ(カイホー!)、解放区を叫ぶことを全肯定するゴッチがたまらなく格好良かった。僕も解放区と叫んで踊り出したい。トムヨークばりのイっちゃったダンスを踊りたい。そうやって自分を解放して、肯定したい。

 

そして、改めて音源の「解放区」を聞くと、当然のように最高だ。どうして前に聞いた時あんなに「クサい」と思ったのかが改めて音源を聞いてもよくわからなくなった。

想像するに、きっと「ちゃんときいてなかった」んだと思う、酷い話だけど。

正直サブスクで音楽を聞くと、流すように聞いてしまうことがある。要はちゃんと曲と向かい合って聞かなかったんだ。でも、これ、流し聞いても聞きやすい良い曲だよね??じゃあ何故??

 

と考えると、自分の中のアジカン像が、ちょっと補正をかけてたような気がする。

 

それこそ「ホームタウン」というアルバムはとても良いアルバムだったけど、相変わらず、演奏がぶっといのに加え、メロディというか楽曲自体もぐっと邦楽らしいフォーマットから外れていったアルバムのような気がしていた(WonderFutureからその路線なのかもしれないけど、個人的にはWonderFutureは大好きだったし、そうは思わなかった)。そんなアジカンも好きだけど、別に「リライト」を追い求めるつもりは全くないのだけど…どうしても「ロキノン」的音楽を愛していた僕としては、少し寂しさを感じてもいた(だから、再録の「ソルファ」は大好き!!!)。

 

でも、この解放区を見た後、仕事帰りに改めて「ホームタウン」を聞きながら帰ったら、めっちゃめっちゃめっちゃ良かった!とんでもなく名アルバムだった。沁みた。沁み渡った。改めて聞くと、しっかりと昔のアジカンもそこには鳴ってたし、いままでの歩みをそのままに今のアジカンをガッツリと格好良い音で鳴らしていた。余計な補正、思い込みがとれたんだ。ありがとうアジカン。ありがとうゴッチ。

 

あぁー、改めて今のアジカンをライブで感じたい!

 

僕にとって、アジカン愛が思いっきり深まるMV、「解放区Live2019」。

 

 

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