終われなかった夏休み 神聖かまってちゃん 「33才の夏休み (from ツン×デレ)」
10周年。
似合わない。10周年が、似合わない。
(ともぞう心の俳句はどうして川柳なのに俳句なのでしょう…)
当時のの子さん(かまってちゃんのボーカルギター)は本当に危うくて危なっかしくて、ネットを武器に、警察につかまったりつかまえたり(してない)してました。
そんな中、一大アンセム「ロックンロールは鳴り止まないっ」がリリース。
恥ずかしげもなくロックンロールを高らかに叫び、自分の初期衝動をただひたすらにならして、ヘッタくそでキラッキラなキーボードが鳴る。これまた恥ずかしげもなくカートコバーンなメガネをかけて、大人を、テレビ局を小ばかにしたようなパフォーマンス。馬鹿にして、ハフーンと言うにはの子さんはあまりにも本気すぎた。そして、自分自身も馬鹿にするには自分があまりに子供だった。まぁ、十分大人だったけど。
あやうさが、本当に格好良かった。
でも、矛盾しているけど、そのあとを追うには僕は半端に大人だった、と思います。
だから、とてもじゃないけど、まさか10周年まで続くとは思わなかった。
そして、ドラムのみさこさんがアイドルになるとも全く思わなかった…。
その10年続いたかまってちゃんの最新のアンセム。
それが、この「33才の夏休み」です。
空浮かぶ君の雲 寂しげ夏
甘酸っぱい可能性をまだ秘めている
きっとこの先は酒に酔って目が覚めた時
失っていくんだもっと 僕は色々と
空浮かぶ君の雲 寂しげ夏
33才さ 人生にただ疲れてる
きっとこの先は叫んだって君との夏は
いつか終わるんだって
消えて行こう 水色の街中へ
カンカンと枯れて
[神聖かまってちゃん 33才の夏休み]
ただただ、33才になってしまったの子さんのあきらめが鳴っている。
あの日とおんなじメガネをかけて
大人になってしまった
でも、つまんない大人なのか?
本当に自分はつまんない大人 に なれているのか?慣れているのか?
結局、自分は自分で、
歩いてきた道を見渡せば、あの日の僕も阿保ヅラで鼻クソほじってる。
僕はあの日クソだと思って、中指つきたててたあの大人じゃない。
それにすらなれていない (なりたくもない…、いや、なれない??)
僕は あの日の僕が、ただ歳を取って、なんか体がダルくなって
老けてオッサンくさくなった、ただそれだけのあの日の自分だ。
社会にはまるピースを一つだって持っていなかった、
そのピースは今だって、ただの一つもはまっちゃいない。
でも
でも、あの日の自分そのものなら、と思って自分を見たら
キラキラが、まだ自分の中に残ってた、でも、時代遅れでカビ臭い。
あぁ、でもこれがまだあったんだ。
というような曲です。
と、思って聞いています(自分が)
もはや、の子さんの思いなのか自分の思いなのかもごっちゃまぜで、わけがわかんなくなる、涙でさらにグッチャングッチャンになる曲。
あの頃、ただただ外にむいていた刃を、改めて自分にもつきたてるような曲。
あのときもそうだったけど。
また、の子さんの鳴らすアンセムは僕を助けてくれる。
まぁ、40才だけどね。