ヅレブロ  日々の徒然~音楽、映画、ドラマ、キャンプ~

アラフォー男子inHokkaido。徐々に記憶力が落ちてきたワタクシの備忘録的ブログ。もし、だれかのやくにたてばとてーもしあわせです。これから書きたいことを考えてタイトルを変えてみました!!

BUMP OF CHICKEN 「ダイヤモンド」

このCDがリリースされた時、僕は函館に居て、社会人なりたてで、正直わけもわからずもがいていたような時期でした。ロクにアルバイトもしないで、ただただ大好きな演劇ばかりをしていた僕にとって、社会・就職・一人暮らしという、とんでもない劇的な暮らしの変化は、決して小さいものではなく、自分が消費されてるのか、何をしてるのかもよくわからず。今にして思えばハイなようなローなような酔っぱらいのような覚醒してるような、とにかくひたすらに「なんとかかんとか」していたとしか思い出せません…。

その時の上司は、そんな僕を見て、きっと気を使ってくれていたんだろうと思います(ただの一度もそんなことを直接言われたことは無いですが)。毎月、僕のシフトには必ず1回は連休がありました(他の人達は連休が無い月も結構ありました)。実家が札幌であること、札幌に彼女(現在の妻之神大明神GOD様のこと)がいることをきっと知っていて、月1回の帰省をものすごーく楽しみにしていたことを知っていて、そうしてくれていたんだと思います。

帰省は、仕事が終わってから午前1時40分頃に函館を出る「はまなす」という急行列車に乗り、朝の6時頃に札幌に着くのが通例でした。この列車はもう無くなってしまったんですが、イスも古臭い固ーいシートで、5時間近くのる身としてはかなり厳しい感じのものでしたが、結構すいていたので、4席全部使って、「くの字」で寝て帰りました。結構乗っている人たちは強烈な人が多く、正直治安のあんまり良くない雰囲気が漂っていたんですが、僕はこの列車が好きでした。大好きな音楽を聞きながら、寝てるような寝てないような時間を過ごすと、だんだんと窓の外の田舎の風景が黒から青に変わっていくんです。それはそれは美しい光景でした。

そして、札幌で一泊して翌日の夜に帰る帰り道。後ろ髪をひかれながら、乗る列車は、今どきの特急列車。味も素っ気もないけど速くて、3時間で函館に戻れました。列車に罪は無いですし、帰りも5時間かかったらいやになってたでしょうが、何とも言えない空虚さ、無力さ、寂しさを感じながら、またイヤホンで音楽を聞いて、それを支えに函館の一人の部屋に戻っていました。

やっべ、900字超えてる…!!

本当に恐縮です、何にもこのCDの事を書いていません…。

とにかく、この時期の僕を支えたのは彼女(現 妻GOD)と家族と友人と、そしてBUMP OF CHICKENでした。

最初に聞いたのは「THE LIVING DEAD」で、本当に聞いたこともない物語に満ちたアルバムに(あとジャケットに)衝撃を受け、たまらず、1stも購入しました(で、函館への道すがら聞こうと思ったら、なぜかCDウォークマンで再生できないのこのアルバム…。さらにどん底におちましたよね、次に札幌行くの一か月後だし…、と思ったらカーステでは聞けました。そういう使用だったんでしょうか???)。

そして、そんな一人暮らしTHE孤独MENだった僕に届いた決定打。それがこの「ダイヤモンド」だったんです。

メジャーデビュー第一弾。ものすごく楽しみにCDを再生すると

 

何回転んだっていいさ 擦り剥いた傷をちゃんと見るんだ

真紅の血が輝いて「君は生きてる」と教えてる

固いアスファルトの上に雫になって落ちて

今までどこをどうやって歩いてきたのかを教えてる

 

と、イントロもあるやなしやで届けられるメッセージ。

今までの、ストーリーの登場人物が居て、心を深くえぐるような言葉を届けてくれていたバンプの歌が、一気に自分を主人公に語りだした衝撃。

僕にとってこの曲は、あまりにも、優しく、嘘の無い応援歌でした。

 

ひとつだけ ひとつだけ その腕でギュッと抱えて離すな

血が叫び教えてる「君は生きてる」という言葉だけは

 

 

 

ひとつずつ ひとつずつ 何かを落っことしてここまで来た

ひとつずつ拾うタメ 道を引き返すのは間違いじゃない

 

あがくこと もがくこと、生きるそのもの、そして「引き返す」ことまでも肯定してくれるこの曲は、本当に本当に「支え」そのものでした。

今改めてこの歌詞を読んでも、本当にすごく良くて。メジャー1stで世界に宣言するバンプというバンドのメッセージとして、これほど素晴らしいものは他にないと思います。

 

あと、この曲が「特別」だと思うのは、比較的「似た」曲調が多い、というか、何パターンかにある程度分けられるバンプの楽曲において、この曲は本当に似た曲調の曲が無いと思うんです。似た曲というのは全く批判しているわけではなく、それが藤原さんの作家性だと思うんですが、この「ダイヤモンド」はものすごくポップによるわけでもなく、攻撃的な曲でもない、バラードと呼ぶには「硬派」すぎる気がする。ダイヤモンドは「選手宣誓」でありバンプなりの「どこからでもここに戻ることができる故郷のような」曲なのではないでしょうか。とにかく、僕にとってとてもとても特別な曲です。

 

この曲、wikipediaで調べたら、オリコン最高位15位なんですね。

この次に代表曲、「天体観測」がリリースされるワケです。でも実は天体観測も3位。オリコンで1位をとるのは8th「オンリー ロンリー グローリー」まで先のこととなります。何かそれも良いなぁと思って。順位や場所じゃなく、ただ、しっかりと「心のベストテン第一位はこんな曲だったー」的な。

 

更に更に余談ですが、

当時働いていたお店で、アルバイトの学生も天体観測が好きで、有線にリクエストしまくって、何度も何度もかかって、その都度そのバイトと閉店後のお店で「またかかった!!」とか言ってはしゃぎながら仕事をしていたのも良い思い出です。

最後の最後まで脱線しまくりですみませんでした…。

 

 

とにかく、音楽が心を、人を支えるんだ、と強く、強く思った曲です。

 

 

ダイヤモンド

ダイヤモンド