桜エビ~ず 「グラジェネ」
客「ねぇ、マスター。おススメあるかい?」
マスター「えっ?」
客「とにかく、理屈抜きに曲がいいやつ探してるんだよ。流行りの感じでもそうじゃなくてもいいんだ。とにかく曲がいいやつ」
マスター「…」
客「そうだよな。そうそうないよな…」
マスター「…お客さん。いいのがありますよ」
客「ほ、本当かい??」
スッ
客「桜、エビ~ず…???グラ、ジェネ???」
マスター「…他にもどれだって間違いない。「リンドバーグ」「灼熱とアイスクリーム」「まわるまわるまわる」「Magik Melody」「おねがいよ」そして、最新作「キラキラ」。気に入ったらアルバムもどうぞ」
客「これ、これだよ!!!これだYO!!!!!!」
というくらい、本当に良い曲のオンパレード。
月1曲ずつ新曲を配信リリースしている桜エビ~ずですが、今回は「グラジェネ」を。
しかし、この配信曲が本当に本当にどれもこれも凄い良い。どうなってんだ。
桜エビちゃんは一応インディーズなので、そんなに財力ないと思うんですが、これもスターダストの実力なのか、藤井さん(マネージャー。エビ中のマネージャーでもあり、「校長」という名称で有名)の実力なのか。
正直、最初のころはほとんど良く知らないのですが、エビ中の番組で何度か見たこありました。が、全く個別認識はしておらず…。知ったのは、この配信第一弾「リンドバーグ」が「Have a Nice Day!(通称ハバナイ)」を率いる浅見北斗さんが提供しているというので興味を持って、でした。
なんというか、桜エビ~ずは、エビ中の妹グループでありながら、エビ中に移籍することはない、と言っていながらも、「エビ中に間違っても入ってくんじゃねぇぞコラ」とファミリー(エビ中ファンの総称)に嫌われ、妹グループなんだから、他のアイドルファンには見向きもされず、挙句「桜」を冠しているために「なんだてめぇこのやろう」と全く関係ない「さくら学院」ファンに喧嘩を売られる(挙句以後は実際に聞いたことはありませんが、あるよね??きっとあるよね???)という不遇のグループなのです。
でも、実際ファーストアルバムはとても良いアルバムなのですが、スタダらしさを排除する的なイメージで、どこかハロプロ(というかつんく)的な楽曲でアプローチをしていたり、「格好良い」感じを出しつつも、このままではマズいと思ったのか、スターダスト的わちゃわちゃソング「エビ・バディ・ワナ・ビー」(曲自体は良い曲ですよ!)が入っていたり、と正直迷走感があり、「タリルリラ」のようなキャッチーで印象深い曲が埋もれてしまっているような印象がありました。
が!
おそらく、不遇時代(たぶん)を経て、メンバーは努力に努力を重ね、ガッツリスキルをアップさせたのでしょう。
安定した歌唱力とダンススキルを身に着け、素晴らしい楽曲郡とともに、一気につきすすみだしたのです!!!!
…とはいえ、最新曲「キラキラ」発表前日にその2曲前の「おねがいよ」のPVが公開(このへんが良く分からないんですが…なぜPV公開タイミングをここまでズラすのか…)されましたが、
3日間(12月18日時点)でyoutubeのview数は7000ほど。楽曲の良さに人気が追い付いているとは言い難いかと…。
ぜひぜひ、もっと聞いていただきたい!!!!もったいない!!!!!
で、グラジェネですが、そんなに馬鹿みたいに派手は曲ではないのですが、
ユルめのラップパートと、軽快だけど、小走り程度のテンポが気持ち良い。
「青春」と呼ばれるひとときの揺れる心、不安。そのときには気づかなかった想いを「グラデーション ジェネレーション」:段階的に連続的に変化していく世代 という表現で、あくまでも日常の中で描いている、秀逸な歌詞だと思います。
特に、
「そうね 七色に 染まるよ」
頬を染めた 昨日の夕陽
朝食べたバナナ 熟してなかった
雨上がり のぞく青空が
まるでブルーベリー
想いは重なる グラデーション
走りゆく時間は スローモーション
わたしたち毎日 グラデーション
そう まさにいまこの ストップモーション
いつかいつかいつか
いつかいつかいつか 知るの
という、最後の歌詞は本当に嫌味がなく、青春というひと時を見事に表現していると思います。
桜エビ~ずは年長の水春(みずは)さんが19歳で、年少のもあさんが中1という非常に幅のあるグループなのですが、それもまたグラデーションジェネレーションで、それぞれの景色を持ちながら、この青春を歌うというのも、この曲の「全く押しつけがましくないけど独特の説得力がある」感じを作っている一因なのではないでしょうか。
終始暖かいそよ風の中メロディが踊るような曲でありながら、どこか切なさや不安、揺れを印象に残す、まさに「今、このとき」のすばらしさと残酷さを描いた名曲です。
ぜひー!!